海外ドラマで英語学習 | ドラマチック☆ボキャビル!

英単語やフレーズを映画や海外ドラマのシーンで学び、エピソード記憶として脳に定着させます。

ミルクする? 動詞の "milk" の意味と使い方

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海外ドラマで "milk it" っていう表現が出てきてびっくりしたよ。milk を動詞で使うとどういういう意味になるの?

いくつかの海外ドラマで、どんなときに使われているのか見てみるね!いろいろな意味があるけど、本来の「動物から乳を搾る」以外の意味を取り上げます。

milk (動詞) の意味

(動物から) 乳を搾る

金を搾り取る

自分の利益のために~を利用する

~を利用して利益を搾り取る

同情を買うために~する

milk (動詞) の発音

ミルク

英検・TOEICでのレベル

動詞の "milk" は英検などの教材では見つかりませんでした。 

海外ドラマではこう使われている!

デビアスなメイドたち (Devious Maids)

Season 1 Episode 4

パウエル家のメイドとして働いていたフローラが殺害された原因がわかったシーンです。

ロージー: Flora was pregnant. She told me the last time I talked to her.

(フローラは妊娠してたの。最後に会ったときに言ってた。)
マリソル: Do you know who the father was?

(父親は誰なの?)
カルメン: No. We just knew he was a rich guy.

(わからない。富豪だということだけわかってる。)
マリソル: How did you know that?

(なんで知ってるの?)
ロージー: That's what she wanted, to have a millionaire's baby.

(彼女は富豪の子供がほしかったの。)
カルメン: And then milk him for everything he was worth. That was her plan.

(それで財産をとことん搾り取る計画だった。)

子供にミルクでもあげるのかと思ったら、子供を利用して大富豪の父親から金を搾り取るというブラックな意味でした。続きは Hulu で!

デビアスなメイドたち

Season 2 Episode 5

自殺未遂をはかった甥のタイをスペンスの家に泊めることになりました。スペンスの家ではカルメンがメイドとして働いています。

スペンスが留守だったある日、タイがスペンスの家に友人たちをたくさん招いて盛大にパーティをしていました。カルメンがすぐに友達を追い出すようにとタイに言いましたが、みんなが帰ったらまた落ち込んで自殺したくなるかも、と言います。

カルメンが近隣住民のフリをして警察を呼んだのですが、タイは未成年での飲酒、カルメンは警官への暴力で捕まってしまいました。

留置所での会話です。

タイ: Uncle Spence is gonna be so mad. You've got to talk to him. Y-you got to tell him this wasn't my fault.

(スペンスおじさん、怒っちゃうよ。僕のせいじゃないって言っておいてよ。)
カルメン: You think I'm gonna protect you? I could lose my job over this.

(私があんたをかばうと思ってるわけ?私は仕事を失うかもしれないのよ。)

And stop pacing! You're making me nervous.

(うろうろするのやめて!落ち着かないわ。)
タイ: You should be nice to me. This is a traumatic experience, and you know how badly I handle stress.

(やさしくしてよ。トラウマになるような出来事だよ。僕がストレスに弱いの知ってるでしょ。)
カルメン: Oh, you're not getting any more sympathy from me, you manipulative twerp!

(もうあんたのことなんか同情しない!人のことをばかにしてる!)
タイ: Okay, maybe I was milking it, but you don't know some of the horrible stuff that's happened to me.

(わかったよ、同情してほしくてちょっと大げさに言ったかもしれないけど、僕がどれだけ恐ろしい思いをしたかわかってないよ。)

タイは要注意人物です。 このあと、とんでもないことをします。続きは Hulu で!

デビアスなメイドたち

Season 3 Episode 11

スタッポード家のメイド、ブランカは自殺だったとされているのですが、マリソルたちは実は他殺なのではないかと疑っています。

スタッポード家の主人、マイケルの元妻オリヴィアが何か隠していそうなのでマリソルが探ってみると、オリヴィアがガンを患っているらしいということがわかりました。

マリソル: But the truth is, just because she has cancer doesn't mean she's suddenly a good person.

(でも、ガンだからって急にいい人になるわけじゃないわ。)
ロージー: I do feel bad for her, even if she is crazy.

(変な人だけど、気の毒だわ。)
ゾイラ: Yeah. Cancer's the worst. Nobody deserves that.

(そうね。ガンは最悪。ガンになるべき人なんていない。)
マリソル: Well, it sure makes me think.

(それで、こう思ったの。)

ロージー: That life is too short?

(人生は短すぎるって?)
マリソル: No, that she must be milking this cancer for everything it's worth.

(いや、オリヴィアはガンを利用してるに違いないって。)
ゾイラ: Marisol, that's horrible. Go on.

(マリソル、ひどいわ。続けて。)
マリソル: This is probably how she lured him back.

(たぶんマイケルを引き戻そうとしてるのよ。)
Michael's always had a soft spot for Olivia when she's in distress.

(マイケルは、オリヴィアが困っているといつも同情しちゃうのよ。)
カルメン: So what? If I got cancer, I'd milk it.

(だから何?私だったら利用するわ。)
マリソル: You milk it when you break a fingernail.

(あなたは爪が割れただけでも利用するでしょ。)
カルメン: You know what, that reminds me. I need a manicure. Can someone pay for my lunch today?

(そうだ、マニキュアしなきゃ。誰かランチおごってくれない?)

オリヴィアは何かを企んでいるのでしょうか?ブランカの殺害にもかかわっているのでしょうか?続きは Hulu で!

デビアスなメイドたち

デスパレートな妻たち (Desparate Housewives)

Season 5 Episode 3

スーザンが家で白髪染めをしていると、息子 M.J. が助けを求めるときのために持っていた笛の音が聞こえました。慌てて外に出ます。

ガブリエルの娘ホワニータが M.J. の笛をとりあげて吹いていました。M.J. は芝生に倒れこんでいます。

M.J.: Hey, give me back my whistle!

(僕の笛を返してよ!)
スーザン: Juanita Solis, don't you move! You are in big trouble!

(ホワニータ・ソリス!動かないで!大変なことになるわよ。)
ホワニータ: What's on your head?

(頭に何をつけてるの?)
スーザン: Never mind. What did you do to M.J.?

(気にしないで。M.J. に何をしたの?)
ホワニータ: He wouldn't let me blow his whistle.

(笛を吹かせてくれなかったから。)
スーザン: So your solution was to push him down?

(だから M.J. を押し倒したの?)
Do you think that's nice? How would you feel if someone did that to you?

(それがいいことだと思う?自分が誰かにやられたらどう思う?)
ホワニータ: I wouldn't care.

(気にしない。)
スーザン: Oh, really? You don't think it would hurt?

(あらほんと?傷つくと思わない?)
ホワニータ: Even if it did I'm not a crybaby like M.J.

(だとしても M.J. みたいに泣かないもん。)

 

[スーザン、怒ってホワニータを突き倒す]


スーザン: I'm sorry. Juanita, I just wanted you to see how it felt. Are you okay?

(ごめんなさい、ホワニータ。どう感じるかわかってほしかっただけなの。大丈夫?)

 

[娘が押し倒されたのを遠くから見ていたガブリエルが飛んでくる]


ガブリエル: Susan, I saw that! Kids, get inside!

(スーザン!見たわよ!子供たちは中に入りなさい!)
スーザン: Okay, first off, it wasn't as bad as it looked.

(見た目ほどひどいことじゃなかったのよ。)
ガブリエル: Really? Cause it looked like you body-slammed my daughter.

(そうかしら。娘を押し倒したように見えたけど。)
スーザン: I barely tapped her. She was milking it.

(ちょっと押しただけよ。ホワニータが大げさに倒れたの。)
ガブリエル: That's your defense? You were only assaulting her a little?

(それが言い訳?ちょっと攻撃しただけだっていうの?)
スーザン: I was trying to teach her not to be a bully-- Something she should have learned from her mother.

(いじめはダメだって教えようとしたの。母親から学ぶべきことだけどね。)
ガブリエル: Well, I'm sorry. I was too busy trying to explain to her why M.J. doesn't wear a dress like all the other little girls.

(ごめんなさいね。どうして M.J. が他の女の子のような服を着ていないかを説明するのが忙しかったの。)
スーザン: This conversation is over.

(この会話は終わりよ。)

スーザンがめずらしく大人の対応で終わらせようとしましたが、それで収まるわけがなく、大変なことになります。続きは Hulu で!

デスパレートな妻たち

映画ではこう使われている!

ズートピア (Zootopia)

キツネのニックがウサギのジュディの首元にかみつくフリをするシーンです。実は、ベルウェザーを欺くための演技なのです。ジュディのわざとらしい演技に注目。

ジュディ: Oh, Nick. No.

(わあ、ニック、やめて。)

ベルウェザー: Bye-bye, bunny.

(バイバイ、ウサちゃん。)

ジュディ: Blahhh... Blood, blood, blood! And death.

(ぐはー。血だ、血だ、血だ!そして死が訪れる。)

ニック: All right, you know you're milking it. Besides, I think we got it. I think we got it.

(はいはい、死んだふりはもういいぞ。それに、うまくいったみたいだ。)

ここでは、同情を買うためではなく、単にフリをするという意味で使われているようです。

ejje.weblio.jp

ベルウェザーには、いったい何が起こったのかわかりません。続きはアマゾン プライム ビデオで!

ズートピア (字幕版)

おわりに

"milk" は、動物から乳を搾るという意味から、金や物を搾取するという意味にもつかわれるようになり、スラングとしては単に「~のフリをする」という意味でも使われているようです。意外にたくさん使われているので覚えておきたい用法です。

Hulu のススメ

このブログで紹介している表現はほぼすべて Hulu の海外ドラマで発見したものです。

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